向こうに回して
むこうにまわして
表現
標準
in opposition to
文例 · 用例
「むっつり右門といわれるおれを向こうに回して、とんでもねえ茶番をうったものじゃねえか。
— へび使い小町 『右門捕物帖』 青空文庫
四国連合の艦隊を向こうに回しては、長州藩ですら敵し得なかったのみか、砲台は破壊され、市街は焼かれ、今すこしで占領の憂き目を見るところであったことは、下の関の戦いが実際にそれを証拠立てていた。
— 第一部下 『夜明け前』 青空文庫
そして、かつての官武一途も上下一和も徳川幕府を向こうに回しての一途一和であって、いったん共同の敵たる慶喜の倒れた上は味方同志の排斥と暗闘もまたやむを得ないとする国内の不一致を世界万国に向かって示したようなものであるから。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
この三つの問いだけから判断しても、その実現の奇跡だけから判断しても、移りゆく人間の知恵でなくて、絶対不滅の英知を向こうに回している、ということがわかるではないか。
— 上 『カラマゾフの兄弟』 青空文庫
すべてをおのれの向こうに回しておのれの方には何もなく、糧食も弾薬も大砲も靴もなく、ほとんど軍隊もなく、大集団に対してわずかに一握りの兵員をもってし、同盟したる全欧州に向かって飛びかかり、そしてほとんど不可能のうちに絶対の勝利を占めたるその赫々たる初心者は、いったい何を意味したか?
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
大戦当時のフランスの密偵局に、ドイツのスパイ団をむこうにまわして智慧競べを演じ、さんざん悩ました辣腕家に「第二号」と称する覆面の士のあったことはあまりに有名だ。
— 牧逸馬 『戦雲を駆る女怪』 青空文庫
ふかがわ富ヶ岡八幡の社地内に乾雲に乗ずる一団をむこうにまわして、武蔵太郎に殺剣乱跳を舞わせる諏訪栄三郎、ツゥ……ツと刀をさげて下段のかまえ、取り巻く自余の者へは眼もくれずに前面の豪敵山東平七郎をめざして血のにじむ気あいを振りしぼった。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
ながらく岡っ引その他の御用の者をむこうにまわして昼夜逃げ隠れているうちに、対抗の必要上、いつのまにか駈け出しの岡っ引なんか足もとへも寄れないほどに眼がきき出して、ことに人の行方なぞたいがいの場合、お藤姐御の智恵さえ借りれば、即座にかたのつくことが多かった。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
作例 · 標準
彼は向こうに回してまで、自分の意見を主張しようとはしなかった。
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政治家が国民を向こうに回して政策を進めるのは難しい。
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議論では、相手を向こうに回して感情的になるのは避けるべきだ。
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