がたごと
がたごと
副詞
標準
文例 · 用例
閉め切った戸をがたごと鳴らしながら吹き過ぎる怖ろしい風の音は母親の不安をつのらせるばかりだった。
— 梶井基次郎 『不幸』 青空文庫
閉め切った雨戸をがたごと鳴らしては、虚空へ舞上ってゆく、気味の悪い風の絶間に、鋭く聞き耳をたてて、昼間から出たまま帰って来ない子供達の足音を待っている母親の心は死ぬ程不安の念にさいなまれていた。
— 梶井基次郎 『不幸』 青空文庫
」 我々は馬車を降り、代金を払うと、馬車はレザヘッドの方へがたごとと引き返していった。
— THE ADVENTURE OF THE SPECKLED BAND 『まだらのひも』 青空文庫
同時に無人の車をつれた馬が手綱を引きずりながら道の角から現れ、がたごととこちらへ駆けてくる。
— THE ADVENTURE OF THE SOLITARY CYCLIST 『自転車乗りの影』 青空文庫
私たちはがたごととウォータルー橋を越え、街を何マイルも走り抜け、果てにはなんとびっくり、気づけばやつのかつての下宿先の門前に逆戻り。
— A STUDY IN SCARLET 『緋のエチュード』 青空文庫
」とホームズが言うそばで、転轍機のあたりでがたごと車体を揺らす汽車をふたりしてながめた。
— THE FINAL PROBLEM 『最後の事件』 青空文庫
などと、とりとめのない事を考えて居ると、水口の油障子が、がたごと云って、お金が帰って来た。
— 宮本百合子 『栄蔵の死』 青空文庫
もう一度ドーヴァー通いの駅逓馬車はがたごとと動き出し、乗客たちの大長靴もその脇に沿うてぴしゃりぴしゃりと進んで行った。
— 上巻 『二都物語』 青空文庫