来真
らいまこと
名詞
標準
文例 · 用例
) 子規は本来真の抒情詩人ではなかったのだ。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
かくて古来真摯な芸術家が、謂はば伝説的怪物の如き印象を遺して逝つたことは示唆深きことである。
— 中原中也 『芸術論覚え書』 青空文庫
神妙にしろッ」 ぎゅっとそのなまめかしくもやわらかい色香盛りのきき腕押えて、ややしばし蔵の中の異様きわまりない光景を見ながめていましたが、いまぞはじめて名人の本来真面目に立ち返ったもののごとく、ずばりと溜飲下しの名|啖呵が飛んでいきました。
— へび使い小町 『右門捕物帖』 青空文庫
)を読んだ、山に入つても、雲のかなたにも浮世があるといふ意味の短歌を読んだこともある、こゝも山里塵多しと語句も覚えてゐる、田の草をとればそのまゝ肥料かな――煩悩即菩提、生死去来真実人、さてもおもろい人生人生。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
みんな死んでゆく、――彼も死んだ、彼女も死んだ、――心細いよりも早敢ないよりも、もつと根本的なものを感じる、生死去来真実人、生死は仏の御命なり、生死去来は生死去来なり、生也全機現、死也全機現、生死になりきれ、生もなく死もないところまで精進せよ。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
生死去来真実人であることに間違はない。
— ――(消息に代えて)―― 『私を語る』 青空文庫
空観――実相無相、生死去来真実相。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
本よみの中ほどから、うとうとと居睡りをはじめて、しまいには低い鼾の声さえ洩らすようになったので、となりに坐っている高山樗牛氏は本来真面目な人だけに、あたりの人に気をかねて始終はらはらしているように見えたのは気の毒であった。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫