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犇と

ひしと
副詞
1
標準
tightly
文例 · 用例
人垣は急に崩れて、大風に偃す野草の如く、芳の通路を拓けども、何分多人數であるから、幾重にも犇犇と垣あり。
萩原朔太郎 二十三夜 青空文庫
妾の人格はロダンさんの偉大な人格の力のなかに犇と棲んだのです。
吉行エイスケ バルザックの寝巻姿 青空文庫
お道は我子を犇と抱きしめて、枕に顔を押付けてゐた。
お文の魂 半七捕物帳 青空文庫
隣屋はこの辺に棟を並ぶる木屋の大家で、軒、廂、屋根の上まで、犇と木材を積揃えた、真中を分けて、空高い長方形の透間から凡そ三十畳も敷けようという店の片端が見える、その木材の蔭になって、日の光もあからさまには射さず、薄暗い、冷々とした店前に、帳場格子を控えて、年配の番頭が唯一人|帳合をしている。
泉鏡花 三尺角 青空文庫
」一|行五|人と、運転手、助手を合はせて八|人犇と揉んで乗つた、真中に小さくなつた、それがしの顔色少からず憂鬱になつたと見えて、博士が、肩へ軽く手を掛けるやうにして、「大丈夫ですよ、ついて居ますよ。
泉鏡太郎 十和田湖 青空文庫
さそくに後を犇と閉め、立花は掌に据えて、瞳を寄せると、軽く捻った懐紙、二隅へはたりと解けて、三ツ美く包んだのは、菓子である。
泉鏡花 伊勢之巻 青空文庫
「あれ、」 と云ふ、哀しい聲に、驚いて顏を上げると、呀、影の如く、黒い手が、犇と背後抱きに、其の左右の腕を掴み挫ぐ。
泉鏡太郎 淺茅生 青空文庫
」 と、犇と合はせた、兩袖堅く緊つたが、溢るゝ蹴出し柔かに、褄が一靡き落着いて、胸を反らして、顏を引き、「否、まだ出して上げません。
泉鏡太郎 印度更紗 青空文庫
作例 · 標準
別れ際に、彼は私の手を犇と握りしめて「また会おう」と言った。
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母親は震える我が子を胸に犇と抱き寄せ、優しく背中をさすった。
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その重い扉を犇と閉ざし、部外者が入ってこれないように鍵をかけた。
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2
標準
sharply
作例 · 標準
冷たい北風が頬を犇と打ち、冬の到来を肌で感じさせた。
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厳しい現実に犇と直面し、彼は自分の甘さを痛感することになった。
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真夜中の静寂の中で、柱時計の刻む音が耳に犇と響いてくる。
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