殺鼠
さっそ
名詞
標準
文例 · 用例
殺鼠剤がいちばん有効だという事は聞いていたが、子供の多いわが家では万一の過失を恐れて従来用いた事はなかった。
— 寺田寅彦 『ねずみと猫』 青空文庫
殺鼠劑の商標に猫が手※で涙を拭つて居る圖は見覺えのあるものであるが、PARK 公園などと云ふ石鹸は餘程名に困つた物と見える。
— 木下杢太郎 『京阪聞見録』 青空文庫
浜田の娘おえいは猫|入らずといふ殺鼠剤を服して最後を遂げたりしより無分別の若き男女思案に余ることあれば今にこの薬を購ふもの絶えやらずといふ。
— 永井荷風 『桑中喜語』 青空文庫
……あなた方は、ついこの頃よく江戸の市中に売りに来るようになった『石見銀山鼠とり』……石見国邇摩郡の石見銀山の※石からつくった殺鼠剤、これがひとの口にはいると、虎列剌と寸分たがわぬ死に方をするということをご存じか」 きょろりと、二人の顔を眺めて、「赤斑も出れば、痴呆面にもなる。
— ねずみ 『顎十郎捕物帳』 青空文庫
……ここまで陳ずれば、あとはくどくど説くがものもねえのだが、どうして、こんな間違いが起きたかと言えば、ねずみが棚を走りまわって、殺鼠剤の入った蛤っ貝を下に蹴り落した。
— ねずみ 『顎十郎捕物帳』 青空文庫
これを考えることなくしては殺鼠剤・駆鼠薬を売る者は、物売りとしては怜悧であったかも知れぬが、少なくとも憂国の志士ではなかった。
— 野鳥雑記 『野草雑記・野鳥雑記』 青空文庫
自殺の恐ろしさ 自殺そのものは恐ろしくない。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
ついでながら言っておくが、虚無主義の本質は、「権力を否定する権力感情」で、言わば「貴族を殺そうとする貴族主義」である。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫