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金雀

きんじゃく
名詞
1
標準
文例 · 用例
そこは、乳色をした小川の流れが、書割一体を蛇のようにのたくっていて、中央には、金雀枝の大樹があり、その側を、淡藍色のテープで作られている、小川の仕掛が流れていた。
小栗虫太郎 オフェリヤ殺し 青空文庫
それから、ホレイショの凄惨な独白があって、それが終ると、頭上の金雀枝を微風が揺り、花弁が、雪のように降り下って来る。
小栗虫太郎 オフェリヤ殺し 青空文庫
いきなり、金雀枝の幹にしがみついて、孔雀がつんざくような悲鳴を上げた。
小栗虫太郎 オフェリヤ殺し 青空文庫
私は悲しくなって、父の胸に抱きついて、キュッとしめつけてみましたが、やはり同じ事を云って、それなり劇場の前で、別れたのが最後でした」 と孔雀は、捲毛の先についていた金雀枝の花弁を湿した口に噛ませて、じっと押し黙ってしまった。
小栗虫太郎 オフェリヤ殺し 青空文庫
すると、それには対流の関係で、下行する気流が起る道理だから、当然頭上の金雀枝の花弁はあたりに散らばらず、その気流なりに、裳裾の中へ落ちて行くだろう。
小栗虫太郎 オフェリヤ殺し 青空文庫
そこには、紫丁香花や黄いろい針金雀児の株を植えこんだ、イギリス風の花壇が二つ三つ散在し、五六本の白樺がそこここに小さい木立となって、細かい葉をつけた疎らな木梢をもたげている。
または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊 死せる魂 青空文庫
けふの夕方は、泣きだしさうな日が、丘の上の金雀花の中で外套を羽織つたまま、横向に臥てゐる。
上田敏 牧羊神 青空文庫
薄れた白つぽい日の目は酒場の床に吐散らした痰のやうで、黄いろい金雀花の敷藁と、黄いろい秋の金雀花を照してゐる。
上田敏 牧羊神 青空文庫