癆咳
癆咳
名詞
標準
文例 · 用例
大蒜は肺の薬になるげじゃけれども、私はこう見えても癆咳とは思わん、風邪のこじれじゃに因って、熱さえ除れれば、とやっぱり芭蕉じゃ。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
「ある大店の娘御が、癆咳を病って寮住居、年頃だから恋がほしい、そこでぜひとも『思ひそめしが』と、誰かに口説いて貰いたい、そこでその盆をほしがっているうち、病気が進んでなくなられた。
— 国枝史郎 『染吉の朱盆』 青空文庫
癆咳娘の住居した寮だ、借手がないという所で、今日までも空家なのさ。
— 国枝史郎 『染吉の朱盆』 青空文庫
「癆咳の頬美しや冬帽子」「惣嫁指の白きも葱に似たりけり」――僕は蛇笏の影響のもとにそう云う句なども製造した。
— 芥川龍之介 『飯田蛇笏』 青空文庫
兄の島三郎とは反對に、氣力も健康も溢れて居りますが、傳六とはなんの關係がある筈もなく、もう一人親類の娘といふお町は、日蔭の花のやうな二十二三の美しい女ですが、一年の半分は床の上に居る病弱で、現にこの一と月ばかりは、持病の癆咳が重くなつて、三度の食事も床の上に運ばせて居ります。
— 槍の折れ 『錢形平次捕物控』 青空文庫
其處に親類の娘といふお町が、長い癆咳を患つて寢て居るのでした。
— 槍の折れ 『錢形平次捕物控』 青空文庫
可哀想に、あんなに綺麗で優しかつた、お濱が――醫者は癆症だと申しますが、咳一つしない癆症といふものがあるでせうか、癆症は癆咳と申しまして、咳のひどい病氣だと聽いて居りますのに。
— 詭計の豆 『錢形平次捕物控』 青空文庫
兄の島三郎とは反対に、気力も健康も溢れておりますが、伝六とはなんの関係があるはずもなく、もう一人親類の娘というお町は、日蔭の花のような二十二三の美しい女ですが、一年の半分は床の上にいる病弱で、現にこの一と月ばかりは、持病の癆咳が重くなって、三度の食事も床の上に運ばせております。
— 槍の折れ 『銭形平次捕物控』 青空文庫