秘家
ひや
名詞
標準
文例 · 用例
その影響で、ぼくは別荘の坊ちゃんとしての我儘なしたいほうだいを止めて、執偏奇的な宗教家、神秘家になりました。
— 太宰治 『虚構の春』 青空文庫
とにかく先生の神秘家で理想家肌の性質はぐい/\地金を露し出して来た。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
ふと、古代|希臘の或る神秘家の言った「天体の妙なる諧音」のことが頭に浮かんだ。
— ――ミクロネシヤ巡島記抄―― 『環礁』 青空文庫
プロチノスとは、乃ち、新プラトーン學派の人であつて、エメルソン並にスヰデンボルグも好んで引用した神秘家である。
— 岩野泡鳴 『神秘的半獸主義』 青空文庫
(二) メーテルリンクの神秘説 今、近世神秘家の系統を、第一、スヰデンボルグ,第二、エメルソン,第三、メーテルリンクと定めることは、差支へあるまい。
— 岩野泡鳴 『神秘的半獸主義』 青空文庫
もつとも、スヰデンボルグが神秘派の開祖でもないし、エメルソンは神秘家と稱したものでもないが、最近のメーテルリンクから神秘説の道筋を辿つて行くと、大體はそうなるのだ。
— 岩野泡鳴 『神秘的半獸主義』 青空文庫
それから、また、『人は皆神秘家である』と云つて、スヰデンボルグに走り,また、ナポレオンを罵倒しながらも、その大膽であるのとその明確な頭腦とを揚言して、『何でも想像に訴へて、普通人力の限界を超絶するものは、不思議な程にわれ等を奬勵し、また自由にして呉れる』と云つた。
— 岩野泡鳴 『神秘的半獸主義』 青空文庫
(六) 神秘家スヰデンボルグ『代表的人物』にも、スヰデンボルグを評論してあつて、その六名の人物中、他のもの――モンテーン、シエキスピヤ、ナポレオン、並にゲーテ――よりも、渠とプラトーンとは最も骨を折つて書いてあるらしい。
— 岩野泡鳴 『神秘的半獸主義』 青空文庫