済能
せいのう
名詞
標準
文例 · 用例
ヨーロッパの中産階級はそのころから急速に経済能力の不安を感じはじめていた。
— ――ふたたび純潔について―― 『傷だらけの足』 青空文庫
経済能力が女にあるというだけで、男と女の立場が逆さになっただけのことだとは思われなかったのだろうか。
— 宮本百合子 『婦人作家』 青空文庫
日本の文化上の経験としては、未曾有の荒っぽさ、渾沌、無選択の反映であり、読者の経済能力と反比例する読書の基準の喪失が云われるのである。
— 宮本百合子 『日本文化のために』 青空文庫
子供が三人ある人、そのために生活の負担が非常に重い人、よしんばその人にはひかれる心があったにしろ、三人の子供と共に、その人を妻に出来るという男の経済能力がどこにあるのでしょうか。
— ――未亡人はどう生きればよいか―― 『未亡人への返事』 青空文庫
男の経済能力も、戦争によって、壊されています。
— ――未亡人はどう生きればよいか―― 『未亡人への返事』 青空文庫
自分として経済能力もまだない。
— 宮本百合子 『若い人たちの意志』 青空文庫
私は経済上の困難と人間的価値とは、特に現代の社会では別であると考えているのですから、その人に経済能力が奪われたって、本質がそのようなものであれば敬意をもってその状態が見らるべきと思います。
— 一九四〇年(昭和十五年) 『獄中への手紙』 青空文庫
おうたという人は稼ぎもので自主的に動いてはいるけれ共、さし向いでは、経済能力の関係上重荷です。
— 一九四四年(昭和十九年) 『獄中への手紙』 青空文庫