老い先
おいさき
名詞
標準
remaining years (of an old person's life)
文例 · 用例
否、君のみにあらず、われは一目見しかの旗亭の娘の君によく肖たると、老い先なき水車場の翁とまた牛乳屋の童と問わず、みなわれに永久の別れあるものぞとは思い忍ぶあたわず。
— 国木田独歩 『わかれ』 青空文庫
ただ二人の子供がございますが、老い先ははるかで待ち遠しいものです。
— 薄雲 『源氏物語』 青空文庫
その感傷性は老い先の短かい人間が、感情の余燼としてやつとの思ひで取り戻すことができた、感情の小さな興奮なのである。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
この老人の老い先をどんな運命が待っているのだろう。
— 有島武郎 『生まれいずる悩み』 青空文庫
のらくら者でしたが、老い先かけて楽しみにしておったひとり子でござりますもの。
— 献上博多人形 『右門捕物帖』 青空文庫
まさかにこの店さきを借用するとも云うまいが、老い先のながい侍ひとりが、腹を切るというのを唯眺めているわけにも行かない、どうも困ったことが起ったと思うと同時に、一種の商売気が彼の胸にうかんだ。
— 仮面 『半七捕物帳』 青空文庫
老い先の短い田舎の母親、自分の事業、子供のことも考えなければならなかった。
— 徳田秋声 『黴』 青空文庫
そして捕捉しがたい底知れない不安が、どうなることであらう自分達の將來に、また頼りない二人の老い先にまで、染々と思ひ及ぼされた。
— 嘉村礒多 『崖の下』 青空文庫
作例 · 標準
例句