扉越し
とびらごし
名詞
標準
文例 · 用例
」「…………」「では扉越しに云ふわ――。
— 牧野信一 『鸚鵡のゐる部屋』 青空文庫
」彼女は両手でドアをゆすぶり、誰にともなく助けを求めながら扉越しにこう叫んだ。
— フョードル・ミハイロヴィッチ・ドストエフスキー 『罪と罰』 青空文庫
隣の部屋にどんな変化が起ったか知りたく思い、扉に耳をおしつけていると、狭山の重い足音が近づいてき、扉越しに、あなたはそこでなにをしているのかとたずねた。
— 久生十蘭 『海豹島』 青空文庫
そして、食事の爲めに階下へ行かうとしてその部屋の傍を通るとき、開け放した扉越しに、何も彼もまたきちんと整頓されてあるのが見えた。
— ブロンテイ 『ジエィン・エア』 青空文庫
なんとおっしゃったってお入れしませんから、うるさくなさらないでお帰りになってくださいましね」と扉越しに断りをいった。
— 久生十蘭 『淪落の皇女の覚書』 青空文庫
」と、いきなり扉越しにコン吉の脇腹を小突いた。
— 合乗り乳母車 ――仏蘭西縦断の巻―― 『ノンシャラン道中記』 青空文庫
閉め切った扉越しに、激怒の叫びが聞こえていた。
— JEAN-CHRISTOPHE 『ジャン・クリストフ』 青空文庫
しばしば起き上がって、扉越しに弟の息づかいをうかがったが、寝床の中でも突然恐怖にとらえられた。
— JEAN-CHRISTOPHE 『ジャン・クリストフ』 青空文庫