舎初
しゃはつ
名詞
標準
文例 · 用例
敬吉は田舎初段であったが、おたかに言いふくめられて、三度に一度儀助に負けてやった。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
彼はこの間に持って生れた器用さから、趣味の技芸なら大概のものを田舎初段程度にこなす腕を自然に習い覚えた。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
そのころ僕は田舎初段に井目置いて勝味のない手並であつた。
— 坂口安吾 『囲碁修業』 青空文庫
僕も碁はいくらか好きで(このあとで熱中していくらか強くなつたのだが、この時はまだそんなに好きではなかつた)田舎初段に井目置く手並であつたが、親爺を相手にすると、井目風鈴で百のコミをだしても、勝つ。
— 坂口安吾 『古都』 青空文庫
その代り、二ヶ月ぐらゐたつと、とにかく、田舎初段に三目ぐらゐで打てるやうになつた。
— 坂口安吾 『古都』 青空文庫
土田氏は實業界の名士なるが、一方に田舍初段の力量ありたりとて、さまで異とするに足らざれども、專門の碁家の道破する能はざる碁の眞理を道破し、而も簡勁の筆、專門の文士をして三舍を避けしむるの概あり。
— 大町桂月 『町田村の香雪園』 青空文庫
高師教員中第一の腕前で、彼此田舍初段近くの伎倆あると聞いた。
— 桑原隲藏 『那珂先生を憶ふ』 青空文庫