明渡し
あけわたし
名詞頻度ランク #41188 · 青空 10 例
標準
evacuation
文例 · 用例
あれが座敷へでも入りますか、知らないでいて御覧なさいまし、当分|家を明渡して、何処かへ参らなければなりませんの。
— 泉鏡花 『春昼後刻』 青空文庫
ただし廂を貸したものに、母屋を明渡して嫁を隠居所へ引取る段は、先祖の位牌へ申訳がない。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
第一かく申すめの公も、江戸城を明渡しの、落人を極めた時分、二年越居た事がありますぜ。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
私は、お仏壇と、それから、蔦ちゃんが庭の百合の花を惜がったから、莟を交ぜて五六本ぶらさげて、お源坊と、車屋の女房とで、縁の雨戸を操るのを見ながら、梅坊主の由良之助、と云う思入で、城を明渡して来ましたがね。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
これでもね、大事なお客様に、と云って自分の部屋を明渡したんでございますよ。
— 泉鏡花 『星女郎』 青空文庫
川島は満洲朝の滅亡と共に雄図|蹉※し、近くは直隷軍の惨敗の結果が宣統帝の尊号|褫奪宮城明渡しとなって、時事日に非なりの感に堪えないで腕を扼しているだろうが、依然信州の山河に盤踞して嵎を負うの虎の如くに恐れられておる。
— 内田魯庵 『二葉亭追録』 青空文庫
「本城の明渡しは、もう無事に済んだかしらん」 他の一人がいった。
— 菊池寛 『乱世』 青空文庫
津島はその一方だけでも立退いてもらふつもりで、交渉してみたけれど、普通の交渉では、迚も明渡してくれさうになかつた。
— 徳田秋声 『風呂桶』 青空文庫
作例 · 標準
明渡しの例文