矢玉
やだま
名詞
標準
ammunition
文例 · 用例
が、矢玉と馳違い折かさなる、人混雑の町へ出る、と何しに来たか忘れたらしく、ここに降かかる雨のごとき火の粉の中。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
」 と父樣も寒いから、湯を浸した手拭で、額を擦つて、其の手を肩へまはして、ぐしや/\と背中を敲きながら、胴震に及んで、件の出尻の据らぬ處は、落武者が、野武士に剥がれた上、事の難儀は、矢玉の音に顛倒して、御臺御流産の體とも見える。
— 泉鏡太郎 『錢湯』 青空文庫
大阪城の落ちた時の、木村長門守の思切ったようなのだと可いけれど、……勝戦のうしろの方で、矢玉の雨宿をしていた、ぬくいのらしい。
— 泉鏡花 『天守物語』 青空文庫
恁て天に雪催が調ふと、矢玉の音たゆる時なく、丑、寅、辰、巳、刻々に修羅礫を打かけて、霰々、又玉霰。
— 泉鏡花 『寸情風土記』 青空文庫
元康之を望み見て、これは決死の兵だから接戦してはかなわない、遠巻にして弓銃を放てと命じたので、盛重等は忽ちにして矢玉の真ただ中にさらされて、その士卒と共に倒れた。
— 菊池寛 『桶狭間合戦』 青空文庫
土手に沿って河岸を下へ小一町|韋駄天をつづけていましたが、お舟宿|垂水――と大きく掛けあんどんにしるされた一軒の二階めざしながら、矢玉のように駆け込みました。
— へび使い小町 『右門捕物帖』 青空文庫
ただいま伝六が参ります」 なにも伝六が参りますと特に断わらないでもいいのに、罪のないやつで、しきりと衣紋をつくりながら、気どり気どり出ていったようでしたが、矢玉のように駆け帰ってくると大車輪でした。
— 明月一夜騒動 『右門捕物帖』 青空文庫
――だが、まもなく矢玉のように飛んで帰ると、けたたましくいいました。
— のろいのわら人形 『右門捕物帖』 青空文庫
作例 · 標準
昔の合戦では、矢玉の準備が勝敗を左右した。
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敵の矢玉が尽きるのを待って、反撃を開始した。
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矢玉を惜しまず、集中砲火を浴びせた。
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