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名詞
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標準
文例 · 用例
蛾蟲のもがくすがたは遂に表現として不思議な魅力をじませる。
萩原朔太郎 定本青猫 青空文庫
しかしながら蕪村の場合は、侘びが生活の中からみ出し、葱の煮える臭いのように、人里恋しい情緒の中に浸み出している。
萩原朔太郎 郷愁の詩人 与謝蕪村 青空文庫
ボオドレエルが「技巧論の不可能」となすものが、茲で々と思ひ出されるのだと云つておかう。
中原中也 我が詩観 青空文庫
この白峰山脈縦断旅行も、これでおしまいになるのかと思うと、嬉しいような、気抜けがしたような、勝利の悲哀といったような、情ない心持が身に沁みみと味われて来る。
小島烏水 白峰山脈縦断記 青空文庫
嘔吐物の臭気と、癌腫らしい分物との臭気は相変らず鼻を衝いた。
葉山嘉樹 淫賣婦 青空文庫
緑屋の前から、樹立を透して見ると、今まではずっと上の方にあった、山の臓腑が、真上に覗き込んだように、近々と白く眼にみるのだった。
――生きる為に―― 山谿に生くる人々 青空文庫
われわれが格別の具体的事由なしに憂鬱になったり快活になったりする心情の変化はある特殊の内分ホルモンの分量に支配されるものではないかと思われる。
寺田寅彦 五月の唯物観 青空文庫
そこで分が過剰でもなく過少でもない中間のある適当な段階のある範囲内にあるときが生理的に最も健全な状態で、そういう時に最も快適な平衡のとれた心情の動きを享有することが出来るのだと仮定する。
寺田寅彦 五月の唯物観 青空文庫