町会議員
ちょうかいぎいん
名詞
標準
文例 · 用例
家業を継いでからも、その不思議な人徳に依り、町の青年たちの信頼を得て、二、三年前、蟹田の町会議員に選ばれ、また青年団の分団長だの、何とか会の幹事だのいろいろな役を引き受けて、今では蟹田の町になくてならぬ男の一人になつてゐる模様なのである。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
町政の溌剌たる推進をさまたげる妙な古陋の策動屋みたいなものがゐるんぢやないか、と私はN君に尋ねたら、この若い町会議員は苦笑して、よせ、よせ、と言つた。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
私の蟹田町政に就いての出しやばりの質問は、くろうとの町会議員の憫笑を招来しただけの馬鹿らしい結果に終つた。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
そのお寺を、これから一つ見に行かうぢやないか、と外ヶ浜の案内者N町会議員は言ひ出した。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
この勢ひぢや、町会議員は今夜あたり、三厩の宿で蟹田町政に就いて長講一席やらかすんぢやないかと思つて、実は、憂鬱だつたんです。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
私は小学校時代には、同級生たちの間でいささか勢威を逞しゅうしていたところがあったようで、「何せ昔の親分だから」なんて、笑いながら言う町会議員などもある。
— 太宰治 『やんぬる哉』 青空文庫
同級生たちはもうみんな分別くさい顔の親父になって、町会議員やらお百姓さんやら校長先生やらになりすまし、どうやら一財産こしらえた者みたいに落ちつき払っている。
— 太宰治 『やんぬる哉』 青空文庫
町会議員は皆非常に小柄な、肥えた、脂ぎった、利口な人たちで、眼は大きな皿のようで、顎は肥えて二重になっていて、ヴァンダーヴォットタイムイティスの普通の住民よりもよほど長い上着を着、よほど大きい靴の締め金をつけている。
— THE DIVIL IN THE BELFRY 『鐘塔の悪魔』 青空文庫