長日月
ちょうじつげつ
名詞
標準
long period of time
文例 · 用例
その殺人現場における事件の推移はもちろん、その動機から犯行までの道行きをたとえ簡単にでも正確につきとめるためには、実は多数の警察官や司法官の長日月の精査を要し、しかもそれでもなかなか容易にはすみからすみまで明白にしにくいのが通例である。
— 寺田寅彦 『ジャーナリズム雑感』 青空文庫
此の長日月の間にわたくし自身に第一義の詩集とすべきものの一巻をも公刊するに躊躇されたのは、此の自身の未完成に就いて知ることのあまりに深かつたからである。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
私も、あれでは命だけは止りとめて細々と生きてはゐるものゝ、斯んな生活で宙にばかり迷つてゐると、折角長日月を費して採集した「新しい仕事」の素材を、「山崎」の所謂酢に化せしめてしまひさうな危惧を感じてゐるのだ。
— 牧野信一 『素書』 青空文庫
ああこの食物、ああこの労働、ああこの規則、これではたして二カ年半の長日月を堪え得るであろうか、などと秋雨落日の夕、長太息をもらしたこともあった。
— 大杉栄 『獄中消息』 青空文庫
朝、山路を歩くともなく歩いて、お稲荷さんに詣でた、行者一人の長日月の努力が、岩を割き地を均らして、これだけの霊場を出現せしめた事実に頭を下げる。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
自分の多情なる、徒然に一年の長日月を経過するは一刻千金に折算して八百余万円を浪費するよりも惜しく思はるゝなり。
— 正岡子規 『読書弁』 青空文庫
そうしてその年の暑中休暇に入ると間もなく、明らかに胎動が感じられるようになったのであるが……しかも……この胎動こそは、それから後二十年の長日月に亘って、WとMの二人の運命を徹底的に掌握しようと藻掻いている或るもの……運命の魔神とでも形容すべきものの胎動であった。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
――一番最初に掲げて在る一枚は一八八六年に撮ったルーマニアの皇族フロリアニ伯爵とありますが、それから後に着手された調査が、今日まで約四十年の長日月に亘っておりまして、途中一九一九年に到って子息のJ・P・ロスコー氏が父の死により研究を引受けた旨が記載してあります。
— 夢野久作 『S岬西洋婦人絞殺事件』 青空文庫
作例 · 標準
長日月を経て、ついに故郷に錦を飾ることができた。
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長日月をかけて、彼はこの大作を完成させた。
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遠い異国で長日月を過ごし、彼女は多くの経験を積んだ。
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