筆下
ひっか
名詞
標準
文例 · 用例
そして気候も大してよくありませんし、手紙なんかどうかお気の向いたとき一筆下されば結構ですから。
— 一九三九年(昭和十四年) 『獄中への手紙』 青空文庫
古は先生の胸中に輳つて藍玉愈|温潤に、新は先生の筆下より発して蚌珠益|粲然たり。
— 芥川龍之介 『「鏡花全集」目録開口』 青空文庫
予筆下に一句を書して贈る。
— 會津八一 『趣味の修養』 青空文庫
これらの真景をも其座にうつしとりたるを添て贈りしに、玉山翁が返書に、北越の雪|我が机上にふりかゝるがごとく目をおどろかし候、これらの図をなほ多くあつめ文を添させ私筆にて例の絵本となし候はゞ、其|書雪の霏々たるがごとく諸国に降さん事|我が筆下に在りといはれたる書翰、今猶|牧之が書笈にをさめあり。
— 鈴木牧之編撰 『北越雪譜』 青空文庫
皇孫日向の高千穂の峯に天降り給ひしに象るの心ならんとめでた/\の若松さまは枝も栄ゆる葉も茂る する事|筆下に尽しがたし。
— 鈴木牧之編撰 『北越雪譜』 青空文庫
たとえば、筆下ろしはまだだろうとか、可愛がって上げるから晩においで、というような盆踊りめいた原始調を、あのヨイトマケの節に合せて、音頭取りの女が即興詩人のように唄うのだった。
— ――四半自叙伝―― 『忘れ残りの記』 青空文庫