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詠出

えいしゅつ
名詞
1
標準
文例 · 用例
△自然(生活もその一部分)――律動――俳句的詠出
種田山頭火 其中日記 青空文庫
八時頃より初めて、詠出、互撰、評語、終れるは子の刻も過ぎつる頃と覚ゆ。
石川啄木 閑天地 青空文庫
それをその儘詠出するとこの歌になる。
平野萬里 晶子鑑賞 青空文庫
遠つあふみ大河流るる国半ば菜の花咲きぬ富士をあなたに 大河は天竜で作者が親しく汽車から見た遠州の大きな景色を詠出したものである。
平野萬里 晶子鑑賞 青空文庫
天地の春の初めを統べて立つ富士の高嶺と思ひけるかな 久能の日本平で晴れ渡つた早春の富士山を見て真正面から堂々と詠出した作。
平野萬里 晶子鑑賞 青空文庫
島谷さんの抛書山荘から上に中秋の明月が懸り下に吉田の大池のある風景を非絵画的に少しも形態に触れることなく、その本質のみを抽出して詠出したもので一寸類の少い作例である。
平野萬里 晶子鑑賞 青空文庫
君乗せし黄の大馬とわが驢馬と並べて春の水見る夕 春宵一刻千金とまでは進まぬその一歩手前の夕暮の気持を象徴的に詠出したものであらうか。
平野萬里 晶子鑑賞 青空文庫
ませばこそ生きたるものは幸ひと心めでたく今日もありけれ 生の喜びまたは生命の幸福感を詠出したものであらうが、そののんびりした調子に何となく源氏の君を迎へる紫の上のやうな心持が感ぜられないでもない。
平野萬里 晶子鑑賞 青空文庫