一目見る
ひとめみる
表現動詞-一段
標準
to give a glance (at)
文例 · 用例
…… 汽車が通じてから、はじめて帰ったので、停車場を出た所の、故郷は、と一目見ると、石を置いた屋根より、赤く塗った柱より、先ずその山を見て、暫時茫然として彳んだのは、つい二、三日前の事であった。
— 泉鏡花 『国貞えがく』 青空文庫
何為か、その上、幼い記憶に怨恨があるような心持が、一目見ると直ぐにむらむらと起ったから――この時黄色い、でっぷりした眉のない顔を上げて、じろりと額で見上げたのを、織次は屹と唯一目。
— 泉鏡花 『国貞えがく』 青空文庫
李花は猛獣に手を取られ、毒蛇に膚を絡われて、恐怖の念もあらざるまで、遊魂半ば天に朝して、夢現の境にさまよいながらも、神崎を一目見るより、やせたる頬をさとあかめつ。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
正直者の父は一目見るなり、ただもう震え上ってしまいまして……」 半三郎は無類の親思いらしく、父親と同じ程度に震え上がっているらしかった。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
わかい武士は一目見るとおどろいてそれを受け取ってしばらくは無言で見つめていましたが、「これだ、これだ、この玉だ。
— 有島武郎 『燕と王子』 青空文庫
しかし、どんな城砦でも秀吉が一目見るときには、どこかに隙がありました。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
私は何だか一目見ると、厭な心持がしたんですからね、買わずと可いから、そのまま店を出ようと思うと、またそう行かなくなりましたわ。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
夫人は時にあらためて、世に出たような目ざししたが、苫船を一目見ると、目ぶちへ、颯と――蒼ざめて、悚然としたらしく肩をすくめた、黒髪おもげに、沖の方。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
作例 · 標準
彼女は、興味のある展示品を一目見て、すぐに次の場所へ移動した。
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遠くからでも、その建物は一目見れば特徴がわかるだろう。
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ちょっと一目見るだけのつもりだったのに、つい長居してしまった。
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