立烏帽子
たてえぼし異読 たちえぼし
名詞
標準
upright eboshi
文例 · 用例
船頭たちがなぜ素袍を着て、立烏帽子を被っていないと思うような、尊い川もござりまする、女の曳きます俥もござります、ちょうど明日は旧の元日。
— 泉鏡花 『伊勢之巻』 青空文庫
芳紀正に二八ながら、男女も雌雄の浪、権兵衛も七蔵も、頼朝も為朝も、立烏帽子というものも、そこらの巌の名と覚えて、崖に生えぬきの色気なし、形にも態にも構わばこそ。
— 泉鏡花 『わか紫』 青空文庫
脊丈のほども惟わるる、あの百日紅の樹の枝に、真黒な立烏帽子、鈍色に黄を交えた練衣に、水色のさしぬきした神官の姿一体。
— 泉鏡花 『茸の舞姫』 青空文庫
この日、越の主将上杉輝虎(本当はまだ政虎)は紺糸縅の鎧に、萌黄緞子の胴|肩衣をつけ、金の星兜の上を立烏帽子白妙の練絹を以て行人包になし、二尺四寸五分順慶長光の太刀を抜き放ち、放生月毛と名づくる名馬に跨り、摩利支天の再来を思わせる恰好をしていた。
— 菊池寛 『川中島合戦』 青空文庫
水青の清らかな狩衣に白い奴袴をはいて、立烏帽子をかぶって、見るから尊げな人柄であった。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫
男は振り向いて立烏帽子のひたいを押し直した。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫
立烏帽子のひたいに直衣の袖をかざしながら急ぎ足にここを通り過ぎる人があった。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫
頼みたい」 振り返ると、それはもう六十に近い、人品のよい武士で、引立烏帽子をかぶって、萌黄と茶との片身替わりの直垂を着て、長い太刀を佩いていた。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫
作例 · 標準
儀式では、参列者は「立烏帽子」を着用し、厳かな雰囲気を醸し出していた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite
絵巻物には、平安貴族が「立烏帽子」をかぶった姿が描かれている。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite
「立烏帽子」は、その高さと形状から、格式の高い装束として用いられた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite