露艦
ろかん
名詞
標準
文例 · 用例
日露戦争当時であって、つい数日前露艦がこの辺の沖に見えたという噂もあった。
— 寺田寅彦 『夏』 青空文庫
進むや、英、佛、獨、露艦。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
外交はペリの米艦隊の去つた後、プウチヤチイヌの露艦隊が癸丑七月十八日を以て長崎に入り、次でペリの艦隊が此年甲寅正月十日を以て再び浦賀沖に来た。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
私と一緒に並んで歩いて行つた大谷君はそれを私に指して見せたが、さういふ同君は日露戰爭當時の話を私に聞かせたばかりでなく、この地方へ逃げ込んで來た露艦の水夫のことを自分でも思ひ出したやうであつた。
— 島崎藤村 『山陰土産』 青空文庫
二十人ばかりの露艦の乘組員が一隻のボートで着いた時は、誰も敗殘の兵士が救ひを求めに來たと思ふものはなく、敵が攻めて來たとばかり狼狽したものであつたといふ。
— 島崎藤村 『山陰土産』 青空文庫
この境内には一隻の白いボートが置いてあつたが、そのボートこそ例の敗殘の露艦ウラル號の乘組員を乘せて着いた日本海々戰の記念と知れた。
— 島崎藤村 『山陰土産』 青空文庫
ある日、露艦の水兵がウオトカの空罎を日本人にくれたというので、通詞の森山栄之助があわてて飛んできた。
— 服部之総 『空罎』 青空文庫
この書簡は彼が露艦を趁うて長崎に来り、遠遊の志を果さんと欲して得ず、その帰途|周防より横井翁に寄せたるもの。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫