手筆
しゅひつ
名詞
標準
文例 · 用例
わが手筆を持つの力を得てより逸するものまた少からずと云っても嘘にはならない。
— 夏目漱石 『思い出す事など』 青空文庫
至大手筆如金瓶源氏等者。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
が、この大根気、大努力も決して算籌外には置かれないので、単にこの点だけでも『八犬伝』を古往今来の大作として馬琴の雄偉なる大手筆を推讃せざるを得ない。
— 内田魯庵 『八犬伝談余』 青空文庫
著者 George Eekhoud は白耳義近代の大手筆なり。
— ―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文― 『骨董羹』 青空文庫
そのうちに、絵図面の終りの方を見ると、同じ手筆で、「清澄村 茂太郎所持」と書いてある。
— 白雲の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
見事な筆蹟である上に、これはまさしく女の手筆だと見ないわけにはゆきません。
— 椰子林の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
しかも、その女の手筆というものが、たしかにどこぞで見たことのある筆蹟のように思われてならないのですが、その筆先しらべはあとのこと、「無明道人俗名机竜之助」の文字が兵馬の腹にグザと突込みました。
— 椰子林の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
兵馬は、これを取り上げると、もう一つ、それと上になり下になって漂うていたもう一つの同形のものを取り上げて読むと、「淡雪信女亡霊供養」と、同じ手筆で、同じ筆格に認められてある。
— 椰子林の巻 『大菩薩峠』 青空文庫