腕枕
うでまくら
名詞動詞-サ変
標準
using one's arms as a pillow
文例 · 用例
敷いて重ねた腕枕に、ころりと横になって、爪先をすっと流す、と靡いた腰へ、男の寝々衣の裾を曳いて、半ばを掛けた。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
彼女は腕枕をして眠つてゐた。
— VECHERA NA HUTORE BLIZ DIKANIKI 『ディカーニカ近郷夜話 前篇』 青空文庫
妻は赤児に腕枕をさせ、ま横にこちらを眺めていた。
— 芥川龍之介 『死後』 青空文庫
彼は畳の上にごろりと寝転んで、順一に腕枕をさして抱きながら、ぼんやり天井を眺めていた。
— 豊島与志雄 『幻の彼方』 青空文庫
新さんは、足の裏に針の束で突つくような痛痒い痺れを感じながら腕枕して静かに眺めていると、生々した日の下に踊っている木々の柔かい葉触れの音、傍に流れて行く溝流れのせせらぎが、一つ一つ心の底まで響き渡って、口に云われない憧れ心地になったり、遣瀬なさに迫られて、涙組ましい心持になった。
— 宮本百合子 『貧しき人々の群』 青空文庫
「波越さん、一つ見てやって下さいませんか」 警部が三好老人の住居へ駈けつけて見ると、如何にも奥の一間に、老人と、長髪の怪人物とが、腕枕でグーグーと寝入っている。
— 江戸川乱歩 『黄金仮面』 青空文庫
(おれにも親があった) ことを思い出すと、その身が、乳をのみ、膝に這った頃の、幼心に返って――形こそ皆、腕枕をかったり、足の裏を天井にあげたり、毛脛をむき出したりして、ごろごろ寝転んではいたが、知らず知らず頬に涙を垂れていた者が尠なくなかった。
— 空の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
ときどき、源氏閣にはいあがってきて、幽閉されている咲耶子とは、いつのまにか仲よしになっていたが、今夜も、その仲よしの人のいる三|層のうえの棟木へでもきて、腕枕で寝ていたものとみえる。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
作例 · 標準
例句