如意
にょい
名詞
標準
going according to one's wishes
文例 · 用例
山の祖神の翁に、噎返るような怒りと愛惜の念、また、不如意の口惜しさ、老いて取残されるものの寂しさがこもごも胸に突き上げて来た。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
若しそれが恋とよばれるならば、彼の恋は不如意な恋だった。
— 黒島伝治 『渦巻ける烏の群』 青空文庫
このいたずらの面白味は「光束」という自由自在の「如意棒」を振廻わして、人間に手の届かぬ空間の好きなところへ探りを入れ引掻き廻わし得られるところにある。
— 寺田寅彦 『異質触媒作用』 青空文庫
そして自分の不如意や病気の苦しみに力強く堪えてゆくことのできる人間もあれば、そのいずれにも堪えることのできない人間もずいぶん多いにちがいない。
— 梶井基次郎 『のんきな患者』 青空文庫
あの白痴殿の女房になって世の中へは目もやらぬ換にゃあ、嬢様は如意自在、男はより取って、飽けば、息をかけて獣にするわ、殊にその洪水以来、山を穿ったこの流は天道様がお授けの、男を誘う怪しの水、生命を取られぬものはないのじゃ。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
元来正賓は近年逆境におり、かつまた不如意で、惜しい雲林さえ放そうとしていた位のところへ、廷珸の侮りに遭い、物は取上げられ、肋は傷けられたので、鬱悶苦痛一時に逼り、越夕して終に死んでしまった。
— 幸田露伴 『骨董』 青空文庫
この一と夏の海水浴の不首尾は実に人生そのものの不首尾不如意の縮図のごときものであった。
— 寺田寅彦 『海水浴』 青空文庫
涙も襦袢の袖口で一寸抑えて仕舞ったが、蓑吉と同じ炬燵にいた室子は、この光景を見て、何とも仕様のない、人間の不如意の思いが胸に浸み入った。
— 岡本かの子 『娘』 青空文庫
作例 · 標準
「全て如意に運ぶことを願っています」と、彼は旅立つ友人に語りかけた。
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人生はなかなか如意にばかりはいかないものだ。
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この計画が如意に進行すれば、目標達成は間違いないだろう。
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標準
ceremonial sceptre used by monks when reciting sutras (scepter)
作例 · 標準
導師は厳かに如意を手にし、経を唱え始めた。
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この寺宝の如意は、鎌倉時代のものであると伝えられている。
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絵巻物には、高僧が如意を携えている姿が描かれていた。
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