吟味役
ぎんみやく
名詞
標準
auditor (Edo period)
文例 · 用例
平八郎が前に吟味役として取り扱つた邪宗門事件の罪人も、同じ処置に逢つたのである。
— 森鴎外 『大塩平八郎』 青空文庫
その序に鉄砲も買て来ようと云うような事で、そのとき派遣の委員長に命ぜられたのは小野友五郎、この人は御勘定吟味役と云う役目で御勘定奉行の次席、なか/\時の政府に於ては権力もあり地位も高い役人である。
— 福翁自伝 『福翁自伝』 青空文庫
そこで、御膳方吟味役は、主上におものを奉るに当たって魚類、野菜の新しいか、古いかを鑑定した上で、『これは召しあがれます』、『これは召しあがれません』と、一つ一つ印をつけて、奉献したのであった。
— 佐藤垢石 『にらみ鯛』 青空文庫
その上、吟味役が検査してから膳を運ぶのであるから、調理後時間がたち冷たくなって、冬など到底お口にされるに堪えられぬご様子を、恐れ多くも近侍の者は推察申しあげたそうである。
— 佐藤垢石 『にらみ鯛』 青空文庫
天保十二年五月簡堂は水野越前守忠邦が革政の際総毛の代官より抜擢せられて勘定吟味役兼|納戸頭となり、天保十四年六月|但馬国生野銀山の視察に出張し、同年九月帰府の後、老中水野忠邦の罷免せらるると共に、簡堂もまた罪を得て小普請に入り逼塞せしめられた。
— 永井荷風 『下谷叢話』 青空文庫
これより先九月五日、十月五日両度の吟味に吟味役まで具に申立てたるに、死を決して要諫す、必ずしも刺違え、切払い等の策あるに非ず。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
吟味役具にこれを諾して、而もかつ口書に書載するは権詐にあらずや、然れども事ここに至れば、刺違え、切払いの両事を受けざればかえって激烈を欠き、同志の諸友もまた惜しむなるべし、吾といえどもまた惜しまざるに非ず、然れども反復これを思えば、成仁の一死、区々一言の得失に非ず。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
青垣口の、白木の台の上には『瑞陽』の死骸が横たえられ、それを左右から取りつめるようにしてふたりの吟味役、藤波と顎十郎が床几にかける。
— 丹頂の鶴 『顎十郎捕物帳』 青空文庫
標準
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