神聖視
しんせいし
名詞動詞-サ変
標準
regarding as sacred
文例 · 用例
悪意はなかったろうが、心境的私小説――例えば志賀直哉の小説を最高のものとする定説の権威が、必要以上に神聖視されると、もはや志賀直哉の文学を論ずるということは即ち志賀直哉礼讃論であるという従来の常識には、悪意なき罪が存在していたと、言わねばなるまい。
— 織田作之助 『可能性の文学』 青空文庫
しかも、一たび神様となるや、その権威は絶対であって、片言隻句ことごとく神聖視されて、敗戦後各分野で権威や神聖への疑義が提出されているのに、文壇の権威は少しも疑われていないのは、何たる怠慢であろうか。
— 織田作之助 『可能性の文学』 青空文庫
時として君は黒い覆面をかけ、手中に見えざるピストルを閃めかし、盗心を神聖視し、憔悴しては銀製の乞食となつて彷徨ひ歩るき、消え失せんとしては純金の蜩の声を松の梢に聴いた。
— 愛の詩集のはじめに 『愛の詩集』 青空文庫
それは蟻の塔で白蟻の糞であったが、広栄は神聖視しているのであった。
— 田中貢太郎 『春心』 青空文庫
あたかもわが日本において、日本古来の道にして何ら外来思想を混えざるものと称せらるるものが、一部の人々にこの上なく(何ら格別の理由なくして)尊信せられおる如く、エリパズは祖先の教のそのままに伝え来りしものを、ただ雑りなき祖先の教であるというだけの理由の下に神聖視して、ここに説き出さんとするのである。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
「松が浦島(松が浦島|今日ぞ見るうべ心あるあまも住みけり)だと思って神聖視するのにとどめておかねばならないあなたなのですね。
— 初音 『源氏物語』 青空文庫
後年盛んに飜訳し出した頃二葉亭は『あいびき』時代を追懐して、「あの時分はツルゲーネフを崇拝して句々皆神聖視していたから一字一句どころか言語の排列までも原文に違えまいと一語三礼の苦辛をした、あんな馬鹿|骨折は最う出来ない、今ならドシドシ直してやる、」と笑った事があった。
— 内田魯庵 『二葉亭四迷の一生』 青空文庫
僕たちが、高等学校時代に神聖視していた「文学研究」なども、考えてみればくだらないことじゃないか。
— 菊池寛 『無名作家の日記』 青空文庫
作例 · 標準
古代の王は、自らを神聖視し、絶対的な権力を持っていた。
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その部族では、特定の山を神聖視し、信仰の対象として崇めている。
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彼女にとって、亡き父の遺品は神聖視すべきものであり、決して手放さない。
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