銀鞍
ぎんあん
名詞
標準
文例 · 用例
銀鞍の少年、玉駕の佳姫、ともに恍惚として陽の闌なる時、陽炎の帳靜なる裡に、木蓮の花一つ一つ皆乳房の如き戀を含む。
— 泉鏡花 『月令十二態』 青空文庫
雪をかぶった乗鞍ヶ岳の背は、名そのままの銀鞍です。
— 他生の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
銀鞍があって白馬はいずこへ行った。
— 他生の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
沼に沿うて銀鞍が再び森に沈んだところに、いわゆる鐙小屋があります。
— 他生の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
菊植ゆる籬または廁の窓の竹格子なぞの損じたるを自ら庭の竹藪より竹|切来りて結びつくろふ戯もまた家を外なる白馬銀鞍の公子たちが知る所にあらざるべし。
— 永井荷風 『矢はずぐさ』 青空文庫
金鋲の駕、銀鞍の馬、躑躅ヶ|崎の館に出入りする者、誇りはかれらの上にのみある。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫