行く年
ゆくとし異読 いくとし
名詞
標準
the passing year
文例 · 用例
男の児は最早兵隊に行って帰って来ているし、女の児ならばお嫁さんに行く年頃だから、その時に良い事をした児には良い事をしてやり、悪い事をした子には何か非道い罰を当ててやろうと思うんだ」「フーン」 と猪は犬の言葉を聞いて腕を組んで考えました。
— 夢野久作 『犬のいたずら』 青空文庫
その巨大な神はスフィンクスに身をもたせて、まるで移り行く年月のことを考えてでもいるかのように、物思いにしずんで、夢みるように横たわっていました。
— BILLEDBOG UDEN BILLEDER 『絵のない絵本』 青空文庫
前の庭の五葉が雪にしおれて下葉の枯れたのを見て、蔭ひろみ頼みし松や枯れにけん下葉散り行く年の暮かな 宮がこうお歌いになった時、それが傑作でもないが、迫った実感は源氏を泣かせてしまった。
— 榊 『源氏物語』 青空文庫
すたすたと、坂路を降つて行く年寄たちは、頻りにふり仰いでは頭上を指さす。
— 原民喜 『小さな村』 青空文庫
お浅は学校へ行く年でありながら、母親代りに立働き、夜が明けると直ぐ織り始めて、毎夜十二時過ぎまで織りつゞける。
— 木下尚江 『政治の破産者・田中正造』 青空文庫
濡衣の、春待つ人の心には、暮れ行く年ぞ、いそがれにける。
— 木下尚江 『鉄窓の歌』 青空文庫
もう三年もたてばヨメに行く年ごろだというのにハダカの姿を見せ物にされてたまるか」 そのとき七ツの子供がおどろくべきことを云って中平をからかったのである。
— 坂口安吾 『保久呂天皇』 青空文庫
この海のごとく和気の漲りたる園遊会――新夫婦の面に湛えたる笑の波に酔うて、われ知らず幸福の同化を享くる園遊会――行く年をしばらくは春に戻して、のどかなる日影に、窮陰の面のあたりなるを忘るべき園遊会は高柳君にとって敵地である。
— 夏目漱石 『野分』 青空文庫
作例 · 標準
行く年を惜しみながら、家族で年越しそばを食べた。
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行く年を振り返り、来年の抱負を心に誓った。
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「行く年来る年」という番組を見て、新しい年を迎える準備をした。
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