苔桃
こけもも異読 コケモモ
名詞
標準
lingonberry (Vaccinium vitis-idaea)
文例 · 用例
苔桃、巌香蘭、岩梅、ちんぐるま草、栂桜、岩髭、千島竜胆など生いて、池中の巌石にも及べり。
— 大町桂月 『層雲峡より大雪山へ』 青空文庫
そうしてその木の種類といえば石楠花、苔桃の類である。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
それから鏡に向って胸当をつけ、鼻の孔からのぞいていた鼻毛を二本ひっこ抜くと、間髪を入れず、ピカピカ光る蔓苔桃いろの燕尾服を著けていた。
— または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊 『死せる魂』 青空文庫
その間にペトゥルーシカの方は、主人のズボンと、例のピカピカ光る蔓苔桃色の燕尾服を廊下へ持ち出して、木の衣紋掛にかけて、廊下じゅうに埃りを立てながら、服叩きでたたいたりブラシをかけたりし始めた。
— または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 『死せる魂』 青空文庫
実際、こういったような事柄は世間には間々あって、或る婦人の眼には明らかに白く見える物が、他の婦人の眼には赤い赤い蔓苔桃のように見えるのである。
— または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 『死せる魂』 青空文庫
燕温泉に行った時、ルビーのような、赤い実のついている苔桃を見つけて、幽邃のかぎりに感じたことがあります。
— 小川未明 『果物の幻想』 青空文庫
絶頂の五丈石は、よしや下から眺めて期待した程のものでないにしても、三角点を中心として縦横に重なり合っている大きな岩塊は、高山の生れたままの荒っぽい一面を偲ばせるものがあると共に、一方には又あの緑の毛氈を敷いたような岩高蘭と苔桃の軟い茵に、慈母の優しいふところを思わせる親しさがある。
— 木暮理太郎 『秩父のおもいで』 青空文庫
浦島躑躅、苔桃、黄花石楠、姫菅など、岩間に痩せた茎を托しているが、花は流石に美しい。
— 木暮理太郎 『朝香宮殿下に侍して南アルプスの旅』 青空文庫
作例 · 標準
高山地帯に自生する苔桃を摘んで、甘酸っぱいジャムを作るのが楽しみだ。
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苔桃の赤い実は、雪解けの野山に彩りを添える小さな宝石のようだ。
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北欧では、肉料理の付け合わせに苔桃のソースを添えるのが一般的だ。
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