局々
局々
名詞
標準
文例 · 用例
然れども貴下の行動は恐らく本心より出でたるものにあらざるべしと思慮致候に付来る七日迄に復職願い出でられたる場合においては、当局々員として適当と認めたる時は実施案の本旨に鑑み特に今回にかぎり右処分を取消すことも有之べく念のため申添候。
— 宮本百合子 『電車の見えない電車通り』 青空文庫
どうせ局々で違うのだから、一概には言えないのでしょうよ。
— 徳冨蘆花 『不如帰 小説』 青空文庫
成程ふと気がついて見れば、不相変小止みない雨声と一しよに、御前へ詰めてゐた女房たちが局々に帰るらしい、人ざわめきが聞えて来る。
— 芥川龍之介 『好色』 青空文庫
局々が大雨の中に、いづれもひつそりと寝静まつてゐる。
— 芥川龍之介 『好色』 青空文庫
後宮の局々でも躁ぎ立った。
— 吉川英治 『親鸞』 青空文庫
なぜなら閨室の廊欄には燈火をつらね、そこに立ちならぶ侍女から局々の女たちまで、みな槍薙刀をたずさえて、閃々眼もくらむばかりだったからである。
— 望蜀の巻 『三国志』 青空文庫
はや御車へ」 外では、扈従が急きたてていたし、局々では、不意を知った女房たちが、いちどに灯を濡らして泣き乱れていた。
— 帝獄帖 『私本太平記』 青空文庫
「さてこそ」「何か、証でも」 土足の武者たちは、局々の調度を荒らし、御簾を引き落し、お座所の御手筥から帳までひッくり返して、家探しに興がッた。
— 帝獄帖 『私本太平記』 青空文庫