行き戻り
ゆきもどり
名詞
標準
going and returning
文例 · 用例
そうすると藩士が又、揃いも揃った正直者ばかりで、逃げも隠れもせずにハイハイと腹を切る……といった調子で、最初から一方にきめておけば、どちらかの人物の半分だけは救われたろうに、藩論が変るごとに行き戻りに引っかかってバタバタと死んで行ったのだからたまらない。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
独博奕の雁木鑢という奴で行き戻り引っかかるのがこの市場商売の正体で、それでもノホホンで通って行くところが沽券と申しますか、顔と申しますか。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
ズボンのポケツトに手首を入れて、廊下をぶらぶらと行き戻りしながら、何気なさを装うて吹いてゐる口笛の音までが、わらつてゐるもののやうに震へたりした。
— 牧野信一 『裸虫抄』 青空文庫
外の女は、二人の姿を、じっと、眺めたり、忙がしそうに、広い廊下を、行き戻りしていた。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
そのとき彼は、五六間先の往還を行き戻りしている提灯に気がついた。
— 本庄陸男 『石狩川』 青空文庫
天狗は芸の行き戻りだ、馬鹿野郎。
— 正岡容 『寄席』 青空文庫
「じゃ、おいとまするとしましょう、天人のおそばを」とイーヌィチは、私が客間を一度二度と行き戻りして、やがて暖炉のそばに腰を下ろしたとき、そうぼそついた。
— ЖЕНА 『妻』 青空文庫
幾度かこの橋を行き戻りして時を移し。
— 清水紫琴 『野路の菊』 青空文庫
作例 · 標準
この船は、港との行き戻りを一日数便運航している。
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彼の仕事は、都市部と郊外との行き戻りで時間がかかる。
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電車での行き戻りの途中で、本を読んだ。
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