論事
ろんじ
名詞
標準
文例 · 用例
勿論事実といつたところで古事談に出て居るに過ぎない。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
成程叔母は賢婦でも無い、烈女でもない、文三の感情、思想を忖度し得ないのも勿論の事では有るが、シカシ菽麦を弁ぜぬ程の痴女子でもなければ自家独得の識見をも保着している、論事矩をも保着している、処世の法をも保着している。
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
無論事実を能く納得|出来る様に話す丈です。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
無論事実|不遇な人でありました。
— 夏目漱石 『模倣と独立』 青空文庫
無論事実を能く納得出来る様に話すだけです。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
元より當人は、資本主ではなかつたのだけれども、愈といふ曉に、勘定して見ると大きな缺損と事が極つたので、無論事業は繼續する譯に行かず、當人は必然の結果、地位を失つたぎりになつた。
— 夏目漱石 『門』 青空文庫
蒲団や煤烟には、無論事実問題も伴っていた。
— 森鴎外 『青年』 青空文庫
これはいつか博士の母君が、若し預かつてゐるうちに風でも引かせると、何と云はれるか知れないから預りにくいと云つたのを抑へて云ふのであるが、無論事實ではない。
— 森鴎外 『半日』 青空文庫