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発前

はつまえ
名詞
1
標準
文例 · 用例
集まった五人は、出発前の酒杯をとった。
黒島傳治 武装せる市街 青空文庫
父は維新前いわゆる御鯨方の支配の下に行われた捕鯨の壮観と、大漁後のバッカスの饗宴とを度々目撃し体験していたので、出発前にその話を飽きるほど聞かされていた。
寺田寅彦 初旅 青空文庫
発前二、三日のことである、源氏はそっと左大臣家へ行った。
須磨 源氏物語 青空文庫
何しろ出発前のドサクサに三晩といふもの碌に寝なかつたから、少々寐むたい。
東海道線 旅日記 青空文庫
ところがまさに出発前日、ある出来事が起こったのだ。
THE "GLORIA SCOTT" グローリア・スコット号 青空文庫
竹村は大久保が出発前に奈美子をつれこんでゐた下町の旅館で――それにも多少の宣伝的意味があつたが、そこで或る夜なかに、鞘ごと短刀で奈美子の脊中を打つたなぞの話を、その時彼女から聞いた。
徳田秋聲 彼女の周囲 青空文庫
大久保は出発前よりも一|層あせつてゐたが、先づ訪れたのは、やはり竹村であつた。
徳田秋聲 彼女の周囲 青空文庫
そしてもう一度そこの店から巻紙を買って、硯箱を借りて、男恥ずかしい筆跡で、出発前にもう一度乳母を訪れるつもりだったが、それができなくなったから、この後とも定子をよろしく頼む。
有島武郎 或る女 青空文庫