老帝
ろうてい
名詞
標準
文例 · 用例
寺内首相と蘭貢米8・20(夕) 独逸の鉄血宰相ビスマルクが、ある時ウイルレム老帝の御馳走になつた事があつた。
— 大正七(一九一八)年 『茶話』 青空文庫
ビスマルクは眼をあげて老帝の顔を見たが、その一刹那老帝が胡桃のやうな真面目な顔をして、じつと宰相を見かへしてゐるのに気が注いた。
— 大正七(一九一八)年 『茶話』 青空文庫
」と老帝はいつに似ぬ胡桃のやうな堅い調子で返辞した。
— 大正七(一九一八)年 『茶話』 青空文庫
」 老帝の皮肉に宰相も黙つてはゐなかつた。
— 大正七(一九一八)年 『茶話』 青空文庫
であるからヨセフ老帝は薄命だと云はれるのである、自身の居る窓の下に旅人の煙草の吸殻を捨てさせるなどとは憐むべきである、絶東の米何だけの威をもよう張らないのであると米何は思つて居るかも知れません。
— 與謝野晶子 『遺書』 青空文庫
入り口から引き続いて長い廊下一面に敷き詰めた絨緞にも、どっしりとした樫の椅子|卓子やあるいは、重く垂れた帷、そこから見えるよく手入れのゆき届いた美しい庭の芝生や木立ち等、そのどこにも、大英老帝国の燻んだ渋さなり落ち着きなりが漂っているように思われた。
— 橘外男 『ナリン殿下への回想』 青空文庫