面水
つらみず
名詞
標準
文例 · 用例
『正面水平線上ニ×国二等駆逐艦二隻現ル』」伝令です。
— 海野十三 『太平洋雷撃戦隊』 青空文庫
二階から見ると、足羽川の堤が木の間から見え、元は、いつも見える山がすっかりかくれてしまって、一面水っぽい灰色なので、まるで海につづいて居るような感じがする。
— 宮本百合子 『一九二三年夏』 青空文庫
店の低い軒下に立って往来越しに見ていると、むこうの杉林のあたりまで一面水がついて、麦の穂だけが蘆のように雨脚に揺れた。
— 宮本百合子 『その年』 青空文庫
丘上は一面水晶末の様な輝々する白砂、そろ/\青葉の縁を樺に染めかけた大きな※樹の間を縫うて、幾条の路がうねって居る。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
丘上は一面水晶末の樣な輝々する白砂、そろそろ青葉の縁を樺に染めかけた大きな※樹の間を縫うて、幾條の路がうねつて居る。
— 徳冨蘆花 『熊の足跡』 青空文庫
「陸地の一部にして四面水もて囲まれたるをいう」「島とは陸地の一部にして……」と彼女はあとについて言ったが、これこそ彼女が永年にわたる沈黙と、想いのうちにひそむ空虚とを破って、確信をもって口にした最初の意見だった。
— DUSHECHKA 『可愛い女』 青空文庫
これは泉の水から始まって大気に曝されることによってずっと純粋になり、土地や表面水が加わって沖積層の土地の粒子によって濁るが、それ以外の点では非常に純粋である。
— A TREATISE ON ADULTERATIONS OF FOOD, AND CULINARY POISONS 『食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)』 青空文庫
やがて医者が来て私は吻っとしたが、この医者がまた粗忽しい野郎でノックもせずにはいって来ると、いきなり入口に置いた洗面器を蹴飛ばしてそこら一面水浸しにした。
— 橘外男 『葛根湯』 青空文庫