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掌を指す

たなごころをさす異読 しょうをさす
表現動詞-五段-サ行
1
標準
to be obvious
文例 · 用例
南に碧水を湛えたのが蛭藻沼で、武衡が藻を頭から被って隠れていた所、その附近の丘が陣岡とて義家陣営の址、西に見える低い丘が陣館の丘で、本城出城のあった所、ここにある深い堀が、当時の塹濠の址だなどと、一々掌を指すがごときものだ。
喜田貞吉 春雪の出羽路の三日 青空文庫
翁は坐中の談話がたまたまその地の事に及べば、まず傍人より万年筆を借り、バットの箱の中身を抜き出し、其裏面に市中より迷宮に至る道路の地図を描き、ついで路地の出入口を記し、その分れて那辺に至り又那辺に合するかを説明すること、掌を指すが如くであった。
永井荷風 ※東綺譚 青空文庫
一万余坪の邸宅だもの、崖下から人が報せにくるまでには、仕掛のアトを存分に取り片づけができようというものさ」 掌を指すが如くにピタリと謎の数々を解きあかす。
その五 万引家族 明治開化 安吾捕物 青空文庫
此処の山中卯吉という猟師は、先ず秩父の主とも謂う可き者で、十文字峠、股ノ沢、真ノ沢から東は雲取山に至るまで、秩父郡内の山でも沢でも掌を指すが如くに明るい。
木暮理太郎 秩父の奥山 青空文庫
いかにして忠相は、いながらにして乾雲を取りまく一味の助勢を掌を指すように知っているのか、それがふしぎと言えばふしぎだったが、忠相の今の口ぶりでは、誰か本所化物屋敷の者が、北藩中村へ助剣を求めに走っていること、疑いをいれない。
乾雲坤竜の巻 丹下左膳 青空文庫
悪党らしくもないようだが、何とかして金を出さずにこの場をすませたいというのだから、閑山の苦しがるのもむりもないわけで、かげで一伍一什をきいている文次には、当初からのいきさつが掌を指すようにわかってしまった。
林不忘 つづれ烏羽玉 青空文庫
その行動は掌を指すように藤吉が言い当てていた。
怨霊首人形 釘抜藤吉捕物覚書 青空文庫
「あ、あれが、あつたのか、胸の上に」「何んでせう、親分」「さア、俺にもよくはわからないが」 さう言ふ平次には、もう一切の事情が、掌を指すやうにわかつて居さうです。
母娘巡禮 錢形平次捕物控 青空文庫
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