むくつけき
むくつけき
連体詞
標準
coarse
文例 · 用例
女は、自分の前に佇った男は、身体の割に、手足が長くて、むくつけき中に逞しさを蔵している。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
むくつけき犬の入り来て、 ふつふつと釜はたぎれど、額青き林光文は、 そばだちてまじろぎもせず。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 一百篇』 青空文庫
葉や株のむくつけきに似もやらず、なんとその花の清楚なことよ、気高いかおりがあたりにただようて、私はしんとする。
— 種田山頭火 『白い花』 青空文庫
巻莨の手を控へ掌に葉を撫して、何ぞ主人のむくつけき、何ぞ此の花のしをらしきと。
— 泉鏡花 『草あやめ』 青空文庫
かの同盟罷工の一揆のやうに獰くむくつけき文明の侵略軍の、その尖兵にもたとへつ可き電車さへも、この里には、高橋より奥には寄せて来なんだ。
— 木下杢太郎 『市街を散歩する人の心持』 青空文庫
始終商人や株屋を相手にしつけている彼女等は、当時の書生というものに新奇な興味を持ち、さりとて野暮やむくつけき書生は彼女等の教養の肌理に合わない。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
お千鶴はおどろいて、おれの手を振りはらい、「――転合しなはんな」 と、言って、あわてて帰って行ったが、むやみに尻を振り立てたその後姿が一層醜く見え、もうそれはおれの変な気持をそそるのを通り越した、むくつけき感じだったから、以後、おれもそんな振舞いに出るようなことはなかった。
— 織田作之助 『勧善懲悪』 青空文庫
すべてこの銀色の光のなかに太くしてむくつけき黒人の手ぞ働ける……甘き甘きあるものを掻きいださんとするがごとく。
— 北原白秋 『東京景物詩及其他』 青空文庫
作例 · 標準
むくつけき男たちが、大声で酒を飲んでいた。
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森の奥には、むくつけき獣が棲んでいるという伝説がある。
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彼のむくつけき手は、長年の労働の証だった。
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