軽者
けいしゃ
名詞
標準
文例 · 用例
近頃は作者|夥間も、ひとりぎめに偉くなって、割前の宴会の座敷でなく、我が家の大広間で、脇息と名づくる殿様道具の几に倚って、近う……などと、若い人たちを頤で麾く剽軽者さえあると聞く。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
あの女は幽霊の真似をして人を威して慰むような剽軽者ではございません。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
されど若し其の身のある調子とか意気な調子とかいうものは如何なもので御座る、拙者未だ之を食うたことは御座らぬと、剽軽者あって問を起したらんには、よしや富婁那の弁ありて一年三百六十日|饒舌り続けに饒舌りしとて此返答は為切れまじ。
— 二葉亭四迷 『小説総論』 青空文庫
中には白痴もゐるし、剽軽者もゐる。
— 北原白秋 『畑の祭』 青空文庫
「宗近と云えば、一もよっぽど剽軽者だね。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
須永の母はなお「あんな顔はしておりますが、見かけによらない実意のある剽軽者でございますから」と云って一人で笑った。
— 夏目漱石 『彼岸過迄』 青空文庫
十三 剽軽者という言葉は田口の風采なり態度なりに照り合わせて見て、どうも敬太郎の腑に落ちない形容であった。
— 夏目漱石 『彼岸過迄』 青空文庫
しかし言動が快活なので、剽軽者として家人にも他人にも喜ばれたそうである。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫