思い残し
おもいのこし
名詞
標準
文例 · 用例
が、世間の人は、酒が飲めるということを、しあわせの規準にしているのか、「好きなものを、いやという程飲んだから、思い残しはないだろう」 と、いうような慰め方をしていた。
— 織田作之助 『中毒』 青空文庫
……何から何まで御恩になりまして……お蔭様で、無事に……伜の願いまで叶いまして……もう……思い残しますことは……」 と云ううちに胸が一ぱいになったのであろう。
— 夢野久作 『暗黒公使』 青空文庫
もうあきらめて、ひたすら、思い残しのない御臨終を……勝信 おゝ、私に代わられるものなら!
— 倉田百三 『出家とその弟子』 青空文庫
それで、「何か思い残しておいでになることはありませんか?
— 尾崎士郎 『蜜柑の皮』 青空文庫
あれほど派手な喧嘩をすりゃあ思い残しはないだろう」「意趣は何ものこしません。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
そこに残念――と思い残しているような陰は少しも見当らない。
— 円明の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
正季はいま何を思うか」「なにも思い残しはありません。
— 湊川帖 『私本太平記』 青空文庫