薄っぺらい
うすっぺらい
形容詞
標準
very thin
文例 · 用例
どうして俺が毎晩家へ帰って来る道で、俺の部屋の数ある道具のうちの、選りに選ってちっぽけな薄っぺらいもの、安全剃刀の刃なんぞが、千里眼のように思い浮かんで来るのか――おまえはそれがわからないと言ったが――そして俺にもやはりそれがわからないのだが――それもこれもやっぱり同じようなことにちがいない。
— 梶井基次郎 『桜の樹の下には』 青空文庫
忘れもせぬ、……お前も忘れてはおるまい、……青いクロース背に黒文字で書名を入れた百四十八頁の、一頁ごとに誤植が二つ三つあるという薄っぺらい、薄汚い本で、……本当のこともいくらか書いてあったが、……いや、それ故に一層お前は狼狽して、莫迦げた金と人手を使って、その本の買い占めに躍起となった。
— 織田作之助 『勧善懲悪』 青空文庫
いつかこの薄っぺらいディスプレイの裏側に、想定しているフレックスマシンの回路をすべて収めてしまえる日がくるだろうかとの思いは浮かんだが、論文のテーマに盛り込むには話が夢想的にすぎるように思えた。
— 富田倫生 『パソコン創世記』 青空文庫
がさごそ何か探し回っている音は、昔、ビールの景品にもらった薄っぺらいシートが目当てだろう。
— 富田倫生 『パソコン創世記』 青空文庫
薄っぺらい亡霊なんかじゃない。
— O. H. ダンバー O. H. Dunbar 『感覚の殻』 青空文庫
彼らは、うすっぺらい朗らかさの波を立てつづけている池にすぎず、その池は彼の前で弧をとざしている。
— 山川方夫 『その一年』 青空文庫
作例 · 標準
例句