詭
詭
名詞
標準
文例 · 用例
一説によれば chicane の略で裁判沙汰を縺れさせる「繊巧な詭計」を心得ているというような意味がもとになっている。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
もとより美の本質に關して言へば、どんな詭辯もそれの附加を許さない。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫
そもそも自由詩が「散文で書いたもの」である故に、同時にそれが詩であり得ないといふ如き理窟は、理窟それ自身の詭辯的興味を除いて、何の實際的根據も現在しない。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫
自分は常にどんな時にも、自己弁護や排他のために考えるのでなく、真理の公明正大を愛するために、邪説や詭弁を憎悪するのだ。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
げに易者の哲理ほど、都合よく詭辯されたものはない。
— 萩原朔太郎 『易者の哲理』 青空文庫
げに易者の哲理ほど、都合よく詭弁されたものはない。
— 萩原朔太郎 『易者の哲理』 青空文庫
――「マイがマイセルフに……」、――「彼はオスカアワイルドの如き軽薄子にして、詭弁を弄するのみ……」――私は私の書いたことに或批評家がそんな冷い言葉を掛けさうな気がした。
— 中原中也 『その頃の生活』 青空文庫
その金が本人退職後もなお会社に残っていたとすれば、明らかに委託金横領ではないか、その金が支払われるのが、いつも最後の例だからって、その金を受け取ることによって、辞職を意味するなんて、そんな詭弁が、よくも人事係の君の口から吐けたもんだ。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫