裾捌き
すそさばき
名詞
標準
文例 · 用例
昇る時も、裾捌き静なり。
— 泉鏡花 『海神別荘』 青空文庫
ト台所の方を、どうやら嫋娜とした、脊の高い御婦人が、黄昏に忙しい裾捌きで通られたような、ものの気勢もございます。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
中なる三人の婦人等は、一様に深張りの涼傘を指し翳して、裾捌きの音いとさやかに、するすると練り来たれる、と行き違いざま高峰は、思わず後を見返りたり。
— 泉鏡花 『外科室』 青空文庫
裾捌き、褄はずれなんということを、なるほどと見たは今日がはじめてよ。
— 泉鏡花 『外科室』 青空文庫
その石橋を渡った時、派手な裾捌きにちらちらと、かつ散る紅、かくるる黒髪、娘は門を入ったのである。
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
母は誠に病身で、千代という十九の娘がございます、至って親孝行で、器量といい品格といい、物の云いよう裾捌きなり何うも貧乏人の娘には珍らしい別嬪で、他から嫁に貰いたいと云い込んでも、一人娘ゆえ上げられないと云う。
— 三遊亭圓朝 『菊模様皿山奇談』 青空文庫
それは兎に角として、すそさばきの荒い、一寸肩へ米しぼりの手拭か何か引かけた女姿を想像して見たらよいだらう。
— 木村荘八 『浴衣小感』 青空文庫