陀仏
陀仏
名詞
標準
文例 · 用例
南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」 僕は懐にあった紙の有りたけを力杖に結ぶ。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏と、何遍唱えたところでピリヨードがない。
— 萩原朔太郎 『老年と人生』 青空文庫
「南無阿弥陀仏」と、丈夫な誰かが云ったようだった。
— 葉山嘉樹 『労働者の居ない船』 青空文庫
」 帽子をすっぽり亀の子|竦みで、「ホイ阿陀仏、へい、あすこにゃ隠居ばかりだと思ったら……」「いいえね、つい一昨日あたり故郷の静岡からおいでなすったんですとさ。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
南無三膝を立直し、立ちもやらず坐りも果てで、魂宙に浮く処に、沈んで聞こゆる婦人の声、「山田山田」と我が名を呼ぶ、※呀と頭を掉傾け、聞けば聞くほど判然と疑も無き我が名の山田「山田山田」と呼立つるが、囁く如く近くなり、叫ぶが如くまた遠くなる、南無阿弥陀仏コハ堪らじ。
— 泉鏡花 『妖怪年代記』 青空文庫
途中で、ははあ、これが二十世紀の人間だな、と思うのを御覧なすったら、男子でも女子でもですね、唐突に南無阿弥陀仏と声をかけてお試しなさい。
— 泉鏡花 『春昼』 青空文庫
俺も阿弥陀仏より、御開山より、娘の顔が見たいぞいの。
— 泉鏡花 『みさごの鮨』 青空文庫
」「南無阿弥陀仏、」「お可哀相に、初産で、その晩、のう。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫