郷民
ごうみん
名詞
標準
文例 · 用例
しかるに『岐蘇考』に天正十二年山村良勝|妻籠に城守りした時、郷民徳川勢に通じて水の手を塞ぎけるに、良勝白米もて馬を洗わせ、一夜中に紙で城壁を貼りて敵を欺いたと見るは一時に妙計二つを用い中てたのだ。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
飛騨の国内にある古社の頽廃したのを再興したり、自らも荏野神社というものを建ててその神主となり郷民に敬神の念をよび起こすことに努めたりした。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
昆虫館が閉ざされたこと、郷民がみんな立ち去ったこと、みんな探って知っておりました。
— 国枝史郎 『神秘昆虫館』 青空文庫
……郷民たちは喜ぶだろう。
— 国枝史郎 『生死卍巴』 青空文庫
すると丹生川平から、鉄砲や弓や山刀や槍の、武器をたずさえた郷民達が、大勢大挙して現われ出て、大森林を押し通って、曠野の面へ現われて、弦四郎を助けて宮川茅野雄を、おっ取り囲んで討ち取るであろう。
— 国枝史郎 『生死卍巴』 青空文庫
と、白河戸郷の郷民達は、それこそ鉄砲や弓や山刀や、槍をたずさえて大挙して、白河戸郷から走り出て、一里の曠野を走って来て、茅野雄を助けて弦四郎を、引っ包んで討って取ることであろう。
— 国枝史郎 『生死卍巴』 青空文庫
が、その幾人かはこの出来事を、白河戸郷の郷民達へ、知らせようものと叫んだり喚いたり、同じく転んだり起きたりして、曠野の草花を蹴散らして、一所懸命に走っていた。
— 国枝史郎 『生死卍巴』 青空文庫
小枝の一行が花野の景色の、美しさに魅せられて丹生川平の方へ、うかうかとして彷徨って行って、久しく経っても帰って来ないのに、不安を感じて様子を見に来た、白河戸郷の郷民達であった。
— 国枝史郎 『生死卍巴』 青空文庫