得体
えたい
名詞頻度ランク #23062 · 青空 392 例
標準
nature
文例 · 用例
折々堪らないやうに双眼の切れ目から輻射状の皺を発したが、それでも更にそれらの喫殻に手を下さうとしないのは、明かに彼自身にも得体の知れぬ悶えが、彼の中を横行してゐたからである。
— 中原中也 『医者と赤ン坊』 青空文庫
」 小村は立ち止まって、得体の知れない民屋があるのを無気味がった。
— 黒島傳治 『雪のシベリア』 青空文庫
それははじめ荒々しく彼をやっつけたが、遂には得体の知れない感情を呼び起こした。
— 梶井基次郎 『過古』 青空文庫
慧鶴が清水の土地を思い切り、美濃の檜木の瑞雲寺へ入って馬翁という詩僧に従ったのは、勿論、娘と得体の判らぬ心理の関係にある、その境地から逃れよう為もあったが、僧でもなく俗でもない身持で、風雅に対してだけ快楽を求める生活が、俄に不安を増して来たからだった。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
今まで鬱積していた得体の判らぬ心情、それがあの煙となって渦巻き上っているのだ。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
室子はそういう場合、得体の知れぬ屈辱感で憂鬱になる。
— 岡本かの子 『娘』 青空文庫
その上得体も知れぬ虫がウジウジ出て来て、誰かの顔へは四寸程の蚰蜒が這い上ったというので大騒ぎ。
— 押川春浪 『本州横断 癇癪徒歩旅行』 青空文庫
(三十二) 何しろ、得体の判らぬ男であるが、何時まで睨み合っていても際限がないと、市郎の口も解れ初めた。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
作例 · 標準
あの神秘的な芸術家の真の「得体」を掴むのは難しい。
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人の「得体」は、見た目だけでは決して判断できない。
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何年も演じ続けた後、彼はついに本当の「得体」を明かした。
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