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霊物

れいぶつ
名詞
1
標準
文例 · 用例
◯十二節―二十一節は有名なる幽霊物語にして、文学的立場より見てシェークスピヤの悲劇マクベス中のそれと比肩すべき者といわれておる。
内村鑑三 ヨブ記講演 青空文庫
聖書辞典に拠ると、「悪鬼とは、サタンに追従して共に堕落し霊物にして、人を怨み之を汚さんとする心つよく、其数多し」とある。
太宰治 青空文庫
黄村先生があのように老いの胸の内を焼きこがして恋いしたっていた日本一の、いや世界一の魔物、いや魔物ではない、もったいない話だ、霊物が、思わざりき、湯村の見世物になっているとは、それこそ夢に夢みるような話だ。
太宰治 黄村先生言行録 青空文庫
誰もこの霊物の真価を知るまい。
太宰治 黄村先生言行録 青空文庫
一坪くらいの小さい水たまりに一丈の霊物がいるというのは、ちょっと不審であったが、併し霊物も身をねじ曲げて、旅の空の不自由を忍んでいるのかも知れない。
太宰治 黄村先生言行録 青空文庫
怪談と言っても、いわゆる幽霊物語ばかりでは単調に陥る嫌いがあるので、たとい幽霊は出現しないでも、その事実の怪奇なるものは採録することにした。
序/目次 世界怪談名作集 青空文庫
なるほど天地玄黄を三寸|裏に収めるほどの霊物だけあって、到底吾輩の手に合わない、尻尾を環る事|七度び半にして草臥れたからやめにした。
夏目漱石 吾輩は猫である 青空文庫
支那に劣らずインドまた古来竜を神視し、ある意味においてこれを人以上の霊物としたは、諸経の発端|毎に必ず諸天神とともに、諸竜が仏を守護聴聞する由を記し、仏の大弟子を竜象に比したで知れる。
田原藤太竜宮入りの話 十二支考 青空文庫