舌鼓を打つ
したつづみをうつ
表現Godan verb with 'tsu' ending
標準
to smack one's lips (over a dish)
文例 · 用例
自力だけを恃み、方法を尽したところで舌鼓を打つて「あゝうまい」と思ふ境地は、絶対の力を俟つてこそ得られるのであつて自力をばかり恃んで、舌鼓を無理に打つてみても舌が荒れるくらゐのものである。
— 中原中也 『詩壇への願ひ』 青空文庫
與吉は一箸嘗めては舌鼓を打つて其小さな白い齒を出して、頭を後へひつゝける程身を反らしておつぎの顏を凝然と見ては甘えた聲を立て笑ふのである。
— 長塚節 『土』 青空文庫
「チエツ」と彼は舌鼓を打つた。
— 牧野信一 『爪』 青空文庫
そしてその勝浦港の港口、崎山の茂みの蔭にある赤島温泉に二三日雨に降りこめられながら鰹の大漁に舌鼓を打つたことも思ひ出さるゝ。
— 若葉の頃と旅 『樹木とその葉』 青空文庫
滝が仰山な舌鼓を打つて、彼女の料理の腕前を最大級の讚め言葉を放つて賞美すると、彼女は真から悦しさうに顔をあからめて深味のこもつた上眼を輝かせました。
— 牧野信一 『舞踏会余話』 青空文庫
また味加減をつけるにも、例の口喧しい伯の事とて他一|倍講釈はするが、舌は正直なもので、何でも鹹つぱくさへして置けば恐悦して舌鼓を打つてゐるといふ事だ。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
何処の画家でも墨汁の使ひ残しに難渋するもので、幾ら忠実だからと言つて、女房にそれを食べさす訳にも往かないが、豆猿は好物だけに舌鼓を打つてぺろりとそれを嘗め尽してしまふ。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
「ところが、妙なもので、その徳川氏自身がいつの間にかそんな料理に舌鼓を打つやうになつたものですから、段々精力が衰へてとうと自滅するやうな運命になりました。
— 大正七(一九一八)年 『茶話』 青空文庫
作例 · 標準
出された料理の美味しさに、彼は感動して舌鼓を打った。
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