来往
らいおう
名詞
標準
文例 · 用例
武装兵の行進、諸|酋長の来往、漸く繁し。
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
地方の大豪族である処から京の公卿衆が来往することが屡々であったらしく、義元の風体も自から雅かに、髪は総髪に、歯は鉄漿で染めると云う有様であった。
— 菊池寛 『桶狭間合戦』 青空文庫
――廬を結ぶ古城の下、時に登る古城の上、古城|疇昔に非ず、今人自ら来往す――一九三二年、秋ちかきころ、私はそんな古詩を愛誦しながら、愛国の詩をつくりたきものよ!
— 牧野信一 『私の万年筆』 青空文庫
これ唯だ海辺の一漁村、人烟稀にして家少なく、数屋の茅檐、燕来往し、一匹の小犬全里を護る。
— 北村透谷 『客居偶録』 青空文庫
此日は之れ当年第一の夏漁、頓て見る村童頻々として来往し、人々一尾を携へざるなく、家々鮮肉を味はざるなし。
— 北村透谷 『客居偶録』 青空文庫
一月元旦憶亡友吉川泰嶽居士來往風塵學古狂 風塵に来往して古狂を学び、長忘嶽麓蘭の芳を忘る。
— 河上肇 『閉戸閑詠』 青空文庫
こういう男女の落ち行く先は、古来往来同一である。
— 国枝史郎 『大捕物仙人壺』 青空文庫
竜動に巍々たる大廈石室なり、その市街に来往する肥馬軽車なり、公園の壮麗、寺院の宏大、これを作りてこれを維持するその費用の一部分は、遠く野蛮未開の国土より来りしものならん。
— 福沢諭吉 『教育の目的』 青空文庫