拝家
はいか
名詞
標準
文例 · 用例
」私「でも随分あなた崇拝家ですわ。
— 岡本かの子 『鶴は病みき』 青空文庫
麻川氏「ああいう狂拝家に逢ってはこっちから見てあぶなっかしくて困りますよ。
— 岡本かの子 『鶴は病みき』 青空文庫
老母は大の真宗信者で且、只圓翁崇拝家であったが、或る時忠平氏に、「お前の読み方では退屈する。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
あの先輩の周囲にあるものが必ずしも雑誌社の連中のような崇拝家ばかりで無いことが、岡見の口吻で察せられた。
— 島崎藤村 『桜の実の熟する時』 青空文庫
これほど熱心な崇拝家があろうとは思掛けなかったので、早速紅葉にその話をすると、その頃の紅葉はまだ若かったから嬉しそうな顔をして、「ありがたいネ、お礼に藤村の羊羹でも贈ろうか、」といって笑った。
— ――尾崎紅葉―― 『硯友社の勃興と道程』 青空文庫
田村はフランス崇拝家の多い中でも少し度を越した人物で、むしろ久慈以上のところがあったから、矢代も迂濶な返事でこの夜の気持ちを壊したくはなかった。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
しかし『万葉集』崇拝家なる者は、多く万葉の区域(否、むしろ万葉中の或部分)を固守して一歩もその外に越えざるを以て、歌に入るべき事物材料極めて少く、ために吾人が感得する諸種の美を現すこと能はず。
— 正岡子規 『人々に答ふ』 青空文庫
これわれらが万葉崇拝家に不満を抱く所なり。
— 正岡子規 『人々に答ふ』 青空文庫